「独特の香り」が強いごぼう。
汁物に少しでもごぼうを入れただけで、味を一段と引き立ててくれますよね^^。
栄養が豊富なイメージの強いごぼうは、子供の頃に親から「食べなさい!」と言われた方も少なくないはずです。
そんなごぼうは、本当に栄養が豊富なのか気になりませんか?
この記事ではこんなことを紹介しています。
- ごぼうの栄養と効果効能は?
- 品種と特徴
- ごぼうの保存方法は?
- 美味しいごぼうの選び方
- ごぼうの栄養を摂る方法とレシピ
ごぼうは栄養豊富ですが、気をつけないと栄養が無くなってしまうこともあります。
この記事を読んで、ごぼうの栄養を全部摂れるようになっていただけたらと思います^^。
文部科学省「食品成分データベース」
この記事の目次
ごぼうの栄養素と効果効能を紹介!
栄養たっぷりのイメージが強い「ごぼう」の主な栄養素を紹介します。
- カロリー・・65kcal
- タンパク質・・1.8g
- 脂質・・0.1g
- 食物繊維・・5.7g
- カロテン・・0μg
- ビタミンC・・3mg
- カリウム・・320mg
- カルシウム・・46mg
- マグネシウム・・54mg
- リン・・63mg
ごぼうに含まれる栄養素は、文部科学省の「食品成分データベース」で調べています。
こちらからわかる通り、ビタミンはほぼ含まれていません・・・(汗)。
しかし、食物繊維とミネラル群は他野菜に比べて多く含まれているのが特徴です。
特に食物繊維は、不溶性・水溶性両方の食物繊維を含み、便秘改善や生活習慣病の予防効果が期待できます。
また、アミノ酸である「アルギニン」を含み、活力アップも期待できるんです^^。
1.整腸作用・便秘改善効果が期待できる
ごぼうと言えば、食物繊維ですね!
ごぼうの食物繊維含有量は、主な野菜の中ではトップです。
- ごぼう・・5.7g
- 大根・・1.4g
- 人参・・2.7g
- トマト・・1g
- キャベツ1.8g
ダントツで食物繊維量が多いことがわかると思います。
ごぼうの食物繊維は2種類含まれています。
不溶性食物繊維の「リグニン」と不溶性食物繊維の「イヌリン」です。
不溶性食物繊維のリグニンは腸に刺激を与えることえ便を排出させます。
水溶性食物繊維のイヌリンは便に水分を与えることで、便の正常な排出を促します。
イヌリンには、さらにコレステロールや糖の吸収を抑えるという効果が期待できます。
2.体内水分を調整し、むくみ改善や解毒(デトックス)効果が期待
ごぼうにはカリウムが含まれています。
カリウムは、体内にある過剰な水分を排出する作用があります。
日本人は漬物やお味噌汁など、塩分を摂る食事が多いですよね?
塩分(ナトリウム)を摂取すると、喉が乾きます。
これは、体内の塩分濃度を下げるために、水分を欲しているんです。
日本人が陥りがちな過剰な塩分摂取により溜まった水分を、排出すしれくれるのがカリウムなんです。
カリウムにはむくみ改善効果が期待できます。
また、カリウムにより水分が尿として出る際に、老廃物も一緒に出るため、解毒(デトックス)効果も期待できます^^。
3.リラックス効果やストレス軽減効果が期待
ごぼうにはカルシウムが多く含まれています。
カルシウムは、骨を形成することで有名ですよね?
ごぼうには、骨を形成する必須成分の「リン」も含まれているので、骨粗鬆症予防に効果が期待できます。
カルシウムは、実は血中にも存在します。
カルシウムイオンは、精神の安定に関わっています。
つまり、カルシウムを摂ることでリラックス・ストレス軽減効果が期待できるんです。
イライラしている時に「カルシウム足りてないんじゃないの?」と言われた方も多いはず^^。
これは、カルシウムイオンのことを指しているわけですね。
4.酵素の働きを助け、生活をサポートする効果が期待できる
ごぼうに含まれるマグネシウムは、酵素の働きを助ける作用があります。
消化、細胞形成、運動・・・指一本動かすのさえ、酵素の働きによるものです。
マグネシウムは、その酵素を助ける働きがあるので、私たちの生活全般をサポートしてくれる効果が期待できるんです。
5.成長ホルモンの分泌を助け、活力アップ効果が期待できる
ごぼうにはアミノ酸の一種である「アルギニン」が含まれています。
アルギニンは体の中で作られる量は少ないため、食事から摂る必要がある成分です。
アルギニンは成長ホルモンの分泌を助ける効果が期待できます。
成長ホルモンは体を強くしたり、傷を回復するホルモンです。
特に成長期の子供は摂っていきたい栄養素です。
また、アルギニン疲労回復効果や活力アップの効果が期待できます。
ごぼうの品種と特徴
ごぼうには大き分けて6つの品種があります。
品種と特徴を紹介します^^。
- 滝野川ごぼう・・主流品種。東京の滝野川が発祥とされ、この名前がついている。
- 新ごぼう・・12月~初夏に取れるごぼう。柔らかくて香りも強い。
- 大浦ごぼう・・最大級の大きさで、60cmくらい長い。
- ごぼ丹・・30cmくらいの短いごぼう。京都が主な産地。
- 葉ごぼう・・根まで食べれる。別名は若ごぼう。
- やまごぼう・・食用のみ食べる。植物としての「やまごぼう」は有毒なので注意。
一般的にスーパーに並んでいるのは「滝野川ごぼう」と言います。
旬は10月〜3月の寒い季節で、この旬の時期に取れるものは「新ごぼう」という品種です。甘くて香りも強いです。
ごぼ丹や葉ごぼうという品種もありますが、産地に住んでいないとほとんど目にすることはないと思います。
インターネットで調べると購入できますので、気になる方は探してみると良いと思います。
新しい発見があるかもしれませんよ^^。
美味しいごぼうの選び方
美味しいごぼうを選ぶには、2つのポイントを見てください。
- ヒビ・シワ
- 太さ
ごぼうは乾燥に弱い野菜です。
保存方法が悪いと表面にヒビやシワが見られるようになります。
また、太さが「出来るだけ均一」のものが美味しいです。
すらりと伸びて太さが均一のごぼうを選びましょう!
ごぼうの保存方法と賞味期限
ごぼうは土付きのものと、洗いごぼうの2つがあります。
土付きのものは、鮮度が長く保てるので、新聞紙などに包んで冷暗所に保存をしましょう。
土付きのごぼうの賞味期限は常温保存で約1ヶ月です。
洗いごぼうは鮮度が悪くなりやすいので、ラップに包んで冷蔵庫(野菜室)保存がおすすめです。
洗いごぼうの賞味期限は約2週間です。
ごぼうを冷凍保存方法
ごぼうを冷凍保存するには、食べる前までの処理を終わらせてください。
ごぼうを洗う→「千切り」や「ささがき」などにカット→水につけてアク抜き→水分を拭き取りフリーザーバックに入れて冷凍保存。
という処理をすることで、冷凍ごぼうを使用する際に、皮むきなどの手間なく鍋などにそのまま使うことができます。
冷凍保存をすることで、約1ヶ月の保存期間になります。
土付きごぼうと同じ賞味期限なので、保存期間という意味では冷凍するメリットはありませんね。
ただ、ごぼう使う際の手間(アク抜き等)は必要なくなりますので、サッと使いたい方は冷凍保存をおすすめします。
調理の際の注意点:アク抜きと洗い方、ささがきも!
ごぼうの水溶性食物繊維である「イヌリン」やカリウムは水に溶け出てしまいます。
そのためまずは、アク抜きの時間は短い方が良いです。
アク抜きの時間は1〜2分と覚えておいてください。水に漬ければつける程栄養は溶け出てしまいます。
酢水につける場合も同じです。
酢水につけると、アク抜きと同時に「色味を白くすることができる」のが特徴です。
酢水につける時間も1〜2分に抑えてください。
また、ごぼうを洗う際にも注意してください。
ごぼうの皮にはごぼうのポリフェノールが多く含まれています。
タワシなどでガリガリ洗うことで皮が剥がれ、下地(実の部分)が見えてしまう洗い方を見ることがあります。
これではごぼうの栄養素を失ってしまうので、ごぼうを洗うと時は「泥を落とすくらい」だと覚えておいてください。
ささがきを作る際は、ピーラーを使用すると綺麗に作ることができます。
ごぼうのおすすめ料理法(レシピ)
ごぼうの栄養素は水に溶け出る栄養素があるため、お味噌汁などのスープごと飲む料理や「生食」がおすすめです。
生食の場合は、アク抜きしたごぼうをレンジで2分ほど加熱してください。
これで栄養をほとんど無くす事なくサラダとして使えます。
また、スロージューサーもおすすめです。
スロージューサーの場合は、ごぼうを水につける必要もありません。洗ったごぼうをそのまま使用できるので、より栄養が残っています。
また、ごぼうの栄養を4倍吸収する効果があるので、効率的にごぼうの栄養を摂ることができますよ^^。
https://vegetables.yasaioisii.net/archives/5150
ごぼう茶の効果効能は?
テレビで人気の医師「南雲吉則」先生が勧めた事で人気のごぼう茶。
ごぼう茶は、ごぼうの食物繊維やカリウムなどの栄養素が水に溶け出ることを利用したお茶です。
そのため、食物繊維による「便秘改善効果」、コレステロール吸収を抑えることによる「ダイエット効果」などが期待できます。
また、ごぼう茶はごぼうの皮を使用しており、ごぼうのポリフェノールによる抗酸化作用も期待できます。
まとめ
ごぼうはビタミンはほとんど含まれていません。しかし、ミネラルが豊富に含まれた野菜です。
食物繊維と、活力を生み出すアルギニンが特徴的です。
特に食物繊維は主な野菜の中ではトップの含有量があります。
ごぼうを料理する際は、水溶性食物繊維のイヌリンや、カリウムは水に溶け出してしまうため、アク抜きの時間は1〜2分に留めてください。
アク抜きしてレンジで加熱する事で、サラダに使用できます。
また、一番効率的に生の栄養を摂れるのはスロージューサーです。
ごぼう以外の栄養素も4倍摂ることができる、優れた機械ですので持っておくと非常に便利ですよ^^。
https://vegetables.yasaioisii.net/archives/10373