花粉症には「ヨーグルトがいい」という話を聞いたことがあるかもしれません。
ヨーグルトが花粉症に効く理由を知っていますか?
花粉症の原因や「ヨーグルトと花粉症の関係」を見ていくと、ヨーグルト以外にも花粉症に効果のある食べ物が見えてきます。
また、同時に花粉症を悪化させる可能性のある食べ物も見えてきます。
中でも、一番気をつけていただきたいのは、交差反応です。
交差反応とは、花粉と果物の成分が似ているため、果物にもアレルギー反応が出ることを言います。
どの花粉が果物と関係しているのかも紹介しているので、花粉症の方はぜひ見ていただければと思います^^。
文部科学省「食品成分データベース」
花粉症を緩和する方法
花粉症は、花粉が鼻や目に付着し、その花粉を異物と認識し排除しようとする「免疫反応」のことを言います。
最近花粉症が増えてきたのは、昭和30年代に大量に植えられたスギの木が成長したことや、大気汚染、食生活の変化などが原因です。
残念なことに、花粉症の治療法は見つかっておらず、根本的な解決方法はありません。
しかし、免疫力を上げることで体の過剰な「免疫反応」を抑えることがわかっています。
また、アレルギーによる炎症を抑えることでもアレルギー反応を緩和します。
ここからは、花粉症を緩和するために必要な「免疫力を向上」「炎症を抑える」効果がある食べ物を紹介していきます^^。
花粉症に効果的な食べ物5選
1.乳酸菌
花粉症は過剰な「免疫反応」により起こります。
その免疫システムのブレーキ役である「Tレグ(制御性T細胞)」は、腸内細菌であるクロストリジウム菌により作られることがわかっています。
乳酸菌を摂り善玉菌にとって居心地の良い腸内環境にしておくことは、花粉症対策に有効なんです。
また、花粉には「lgE抗体」が過剰に反応することで発生しています。
乳酸菌を摂ることで、lgE抗体の生成が抑えられることがわかっています。
- ヨーグルト
- 乳酸菌飲料
- 漬物
- キムチ
2.オリゴ糖
オリゴ糖は、善玉菌の餌になります。
腸内細菌は、
- 善玉菌
- 日和見菌
- 悪玉菌
の、3種類あります。
最も多いのは「日和見菌」で、全体の約70%を占めています。
日和見菌は、善玉菌・悪玉菌の強い方に付いていく腸内細菌。
オリゴ糖を摂って善玉菌の働きを活発にすることで、日和見菌を味方にすることができるんです。
その結果、腸内環境が改善され、花粉症対策につながります。
オリゴ糖を摂りすぎると下痢の原因になるので、ほどほどを摂るようにしましょう。
3.食物繊維
食物繊維も善玉菌の餌になり、腸内環境改善に効果的です。
食物繊維は便の量を増やすことで、腸に刺激を与え便の排出を促します。
便の多くは微生物の死骸なので、花粉症対策・便秘改善・デトックス(毒素排出)効果も期待できます。
4.EPA・DHA
学校法人順天堂により、魚に多く含まれるEPA・DHAには、アレルギーによる炎症を抑える効果があることを報告されています。
参考:学校法人「順天堂」
オメガ3脂肪酸(DHA・EPA)が「結膜中の炎症性メディエーター」の生産を抑制する効果があるんです。
- 魚系の缶詰
- 魚(特に、イワシなどの青魚)
- フィッシュオイル
花粉症に悪い食べ物は?
花粉症に悪い食べ物は「免疫力を下げる」食べ物です。
免疫力が下がる(乱れる)ことで正常な免疫反応が行われず、過度な花粉への反応を引き起こします。
花粉症に悪い食べ物はこちらです。
- 高脂肪食
- アルコール
- インスタント食品
高脂肪食やインスタント食品は、消化に負担をかけることで免疫力を下げます。
また、高脂肪食やインスタント食品は腸内環境悪化(悪玉菌の増殖)させ、免疫力を下げてしまいます。
アルコールに関しては、アルコール分解の際に発生するアセトアルデヒドに、アレルギー反応を増やす作用があります。
アセトアルデヒドの作用により、アレルギー反応が強く出る可能性があります。
花粉と果物アレルギーの関係にも注意!
「果物の成分」と「花粉の成分」が似ていることで、果物を食べて花粉症が発症することがあります(交差反応と言います)。
果物を食べて、喉がイガイガ・ヒリヒリすることがあるかもしれません。
その場合、その果物と似た成分の花粉アレルギーを持っていることになります。
・シラカバ…りんご、桃、さくらんぼ、なし、苺、梅、キウイ
・スギ、ヒノキ…トマト
・ブタクサ…メロン、スイカ、きゅうり、バナナ
・ヨモギ…りんご、キウイ
スギやヒノキのアレルギーを持っている方は、トマトもアレルギー反応が出る可能性が高い。
ブタクサのアレルギーを持っている方は、メロンやきゅうりにもアレルギー反応が出る場合があります。