「食べる血液」「奇跡の野菜」「食べる輸血」など、様々な異名がついたビーツ。
日本では珍しい野菜ですが、ロシアではよく使われており、有名な料理「ボルシチ」に使われています。
ビーツには独特の赤味がありますが、この赤味はポリフェノールによるもので強い抗酸化作用があります。
また、ビーツには他の野菜にはほとんど見られない「一酸化窒素」を多く含んでおり、血流を向上させる効果があります。
この記事ではこんなことがわかります。
- ビーツはどんな野菜?
- ビーツの栄養素は?
- 効果効能を紹介!
- ビーツのおすすめの食べ方(アレンジレシピ)
ビーツのように独特な見た目をした食べ物は、強い効果があることが多いです。
ビーツもその一つで、ビーツでしか摂れない成分があります。
ぜひこの記事を参考に、ビーツを生活に取り入れていただければと思います!
文部科学省「食品成分データベース」
この記事の目次
ビーツはどんな野菜?
「ビーツ」は店頭に並ぶ野菜ではないので、「ビーツ」と聞いてもピンと来ないかもしれません。
そこで、ビーツがどんな野菜なのか紹介しますね^^。
ビーツは「食べる輸血」「奇跡の野菜」と言われる赤い野菜。
見た目や食感はカブに似ていますが、実はほうれん草と同じヒユ科の野菜なんです。
海外ではオランダやニュージーランドが主な産地で、日本では熊本・北海道・長野県が主な産地となっています。
ロシアので有名なスープの「ボルシチ」は赤いですよね?この赤味はビーツによるものです。
ちなみに、ボルシチとはこんな食べ物です。
この赤味は「ベタシアニン」と「ベタキサンチン」いうポリフェノールで、非常に抗酸化力が強いのが特徴です。
また、ビーツにはNO(一酸化窒素)により血行改善するなどの効果もあります。
血行が良くなることで栄養が身体中を回るようになるので、疲れの除去にも役立ちますよ!
ここからは、ビーツにどんな栄養が含まれているのか詳しく紹介します^^。
ビーツの栄養素を紹介!ミネラル群がすごい!
ビーツに含まれる主な栄養素を紹介します。
- カロリー・・41kcal
- タンパク質・・1.6g
- 脂質・・0.1g
- 食物繊維・・2.7g
- カリウム・・460mg
- カルシウム・・12mg
- マグネシウム・・18mg
- 鉄・・0.4mg
- β-カロテン・・0μg
- ビタミンK・・0μg
- ビタミンB1・・0.05mg
- ビタミンB2・・0.05mg
- ビタミンC・・5mg
- 葉酸・・110μg
カロリーが低いのが嬉しいですね!
また、ビーツのビタミン類含有量は少ないです。一方、ミネラル群は非常に多く含まれています。
特にカリウムが豊富で、茹でたほうれん草と同じくらいの含有量があります。
また、ビーツはNO(一酸化窒素)が含まれる野菜です。
このNO(一酸化窒素)が、ビーツならではの効果をもたらしてくれるんです!
NO(一酸化窒素)は、血管を拡張し、かつ柔らかくすることで血の流れを良くする効果があります。
血管が広がることで、血栓の予防により動脈硬化や心筋梗塞などの予防が期待できます。
ここからは、ビーツにどんな効果効能が期待できるのか、詳しく紹介します^^。
ビーツの効果効能3選!
1.血の巡りを良くし、強靭な肉体を作る!
ビーツの特徴と言えば「NO(一酸化窒素)を含んだ野菜」ということです。
NO(一酸化窒素)は血管を広げ、柔らかくすることで血液の流れを改善する効果があります。
酸素も栄養も免疫(リンパ等)も血液に乗って身体中を巡ります。
血液の流れが改善されることで、筋肉等が効率的に作られるのはもちろんのこと、疲れにくく、病気にも強い強靭な肉体ができるんです!
2.むくみ改善とデトックス
ビーツにはカリウムが多く含まれています。
カリウムには、体の過剰な水分を排出する効果があります。
日本人は味噌汁や漬物などからナトリウム(塩分)を多く摂りがちです。
体の塩分濃度が高いと、濃度を下げるために水分を体に溜め込みがちになるんです!
むくみを改善するには、水分を排出するしかありません。そこで有効なのがカリウムということです。
また、水分が排出される際に毒素も一緒に排出されています。
そのため、カリウムを摂ることで毒素排出(デトックス)効果も期待できます!
3.強い抗酸化作用でエイジングケア!
ボルシチの赤い色味を作り出している「「ベタシアニン」と「ベタキサンチン」というポリフェノールには強い抗酸化作用があります。
抗酸化とは、活性酸素による体の酸化を防ぐことです。
活性酸素は、食生活の悪化や大気汚染・ストレスなどから多く発生します。
しかし現代の社会では、発生する活性酸素の量が多すぎて無毒化しきれません!
そこで、抗酸化作用のある食べ物を摂ることが大事なんです^^。
活性酸素は老化(シミ・シワ等)の原因になるだけではなく、体の内側(血管・内臓等)を錆びさせます。
その結果、様々な生活習慣病の原因になるので、抗酸化物質は積極的に摂っていきたいですね!
ビーツのおすすめの食べ方(アレンジレシピ)
ビーツを食べる上で、ぜひ摂っていただきたい成分は「一酸化窒素」「カリウム」「ポリフェノール(ベタシアニン・ベタキサンチン)です。
この中のカリウムとポリフェノールは水溶性であることに注意してください。
水を使った調理ですと、成分が溶け出してしまいます。
そのため、一番いいのは「生食」です。
https://vegetables.yasaioisii.net/archives/3677
もし加熱調理する場合は、スープ等の「汁ごと飲む」料理がおすすめです^^。
ここからは、ビーツを使ったおすすめのスープレシピを2つ紹介しています。
ぜひ参考にしてください!
- ビーツのヴィシソワーズ
- ビーツのピンクスープ
1.ビーツのヴィシソワーズ
- ビーツ・・約400g
- じゃがいも・・1個
- 白ネギ・・1本
<スープ>
- 固形スープの素・・2個
- 牛乳・・200ml
- 水・・400ml
- バター・・20g
- 生クリーム・・100ml
- 塩・・小さじ1
- 黒胡椒・・少々
- クラッカー・・4枚
まずは具材の準備から始めましょう!
じゃがいもは皮をむき、横半分に切って薄切り。水に放ちます。
白ネギは斜め薄切りです。
具材の準備が終わったら、鍋にバターを熱して白ネギとじゃがいもを加えて炒め合わせる。
その後、スープの材料を加え、火を弱めて10〜12分煮ます。
煮たらビーツを加え、塩・黒胡椒を加えて味を整えたらミキサーでかくはんして網を通す。最後に生クリームを加えたら完成です!
2.ビーツのピンクスープ
- ビーツ・・約400g
- じゃがいも・・1個
- 玉ねぎ・・1/2個
- バター・・10g
<スープ>
- 固形チキンスープの素・・1個
- 水・・500ml
- 牛乳・・200ml
- 塩胡椒・・少々
- 生クリーム・・大さじ2
まずは下準備です。
ビーツはざく切りにし、じゃがいもは皮をむき1cm角に切ります。
玉ねぎは薄切りしてください。
作り方は、まず鍋にバターを中火で熱し、玉ねぎ、じゃがいもをしんなりするまで炒めてください。
その後、スープの材料を加えて7~8分煮て、牛乳・ビーツを上絵て再び煮立ったら火を止めます。
最後にミキサーでかくはんし、網を通して鍋に戻し、塩胡椒で味を整えたら完成です^^。
まとめ
ビーツはビタミンは少ないものの、ミネラル群が豊富なので体つくりに最適な食材です。
また、NO(一酸化窒素)や「ベタシアニン」と「ベタキサンチン」いうポリフェノールを含んでいるのが特徴。
これら成分により、血管が拡張し血液の流れが良くなる効果や、強い抗酸化作用が期待できます^^。
他にも、ビーツを食べることでこんな効果が期待できます。
- 血流改善による、強靭な肉体
- むくみ改善とデトックス
- 抗酸化作用でエイジングケア
しかし、これらの効果をもたらす成分の多くは「水溶性」であることに注意が必要です。
水を使った調理では水の中に成分が溶け出してしまうので、「生食」が一番おすすめです。
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https://vegetables.yasaioisii.net/archives/3764
ビーツを調理するなら、汁ごと飲み干せるスープにするのがいいと思います^^。
ビーツに含まれるNO(一酸化窒素)は、ビーツでしか、ほとんど摂ることができません。
ぜひ定期的にビーツを食べて、他では摂れない栄養を補充していただけたらと思います^^。