貧血になる方が多くなったと言われています。
隠れ貧血という、「なんだか調子が悪い・・・」と感じているがまだ貧血が原因だと気づいていない方も含めると、約1000万人の女性が貧血にかかっていると言われています。
日本では20代~40代の女性の40%は潜在性鉄欠乏症であるといわれ、患者の数は1,000万人以上に上ると推測されています。
引用:医療法人医徳会 真壁病院
生理や出産・授乳など、女性特有の事情があるので、貧血に悩む方が多いのも納得です。
貧血に悩む方の声を聞いてみると、貧血で動けない日もあるようで、本当に大変なことだと思います。
今回の記事では、貧血に悩む方のために、貧血を治す・予防するための正しい知識を知っていただければと思います。
貧血の原因や、鉄分を摂る理由。
そして、食事から鉄分等を摂取できない方にコンビニでできる貧血対策などを記載しています。
この記事を読めば、即効性のある貧血対策はあるのかどうかもわかるようになっています。
この記事の目次
貧血はどうして起こるの?
貧血はどういう状態かというと、実は酸素不足の状態(酸欠)です。
血中の酸素を運搬する「ヘモグロビン」という赤血球が足りていないために、全身に酸素が巡ることができていません。
そして、酸素を運搬する「ヘモグロビン」を作るのが「鉄分」です。
この鉄分が足りていない為にヘモグロビンを作ることが出来ず、貧血になってしまうんです。
貧血の原因は3つある
貧血は以下の3つが原因だと言われています。
- 鉄分摂取量が少ない(不摂生)
- 血造が少ないため
- 必要性が増加したため
という3つの原因です。
これらの原因が複合して貧血を発生させています。
1.鉄分摂取量が少ない(不摂生)
近年の日本人の食事は、簡単に食べられるものが多くなりましたよね。
例えば、コンビニエンスストアのおにぎりやパン、さらにカップラーメンなど加工品です。
「パッ」と袋を開けたり、お湯を注ぐだけで美味しいものが食べられてしまうので、そんな食事をしがちです。
しかし、その簡単に食べれる食事に鉄分はごく少量しか含まれていません。
特に、加工品に含まれるリン酸塩には鉄分を排出する作用があり、より貧血を促します。
日本はパンや加工品、お菓子などばかりの食文化になってしまったので、どうしても鉄分が不足しがちになります。
2.血造が少ないため
血造とは血を造る量です。
血が造られるのは、タンパク質・ビタミンB6・B12、葉酸が有効です。
しかし、これら栄養素もカップラーメンやパン、加工食品にはあまり含まれていません。
3.鉄分の必要性が急に増加したため
大量の鉄分が急に必要性になる場合があります。
例えば、妊娠・授乳・出産・成長期・生理などです。
この場面では、普段の食生活よりもより鉄分を意識した食事をする必要があります。
貧血を治す即効性のある食べ物はある?
結論から言ってしまうと、貧血を即効で治すことは難しいです。
なぜかというと、ヘモグロビンは肝臓にある「貯蔵鉄」を消費します。
しかし、人間は貯蔵できる鉄が多くありません。
短期間で大量に鉄を摂取したとしても、貯蔵できなかった鉄分は排出されるだけです。
その為、毎日の鉄分を増やしながら、少しずつ血中のヘモグロビン量を増やしていくしかないんです。
貧血改善には3ヶ月かかります。
貧血を治す・予防する食べ物
まずは鉄分を取ることが必要です。
鉄分には2種類あります。
- ヘム鉄・・・動物性食品に含まれる
- 非ヘム鉄・・・野菜・穀類に含まれる
含まれる鉄分を全て吸収できる訳ではなく、ヘム鉄の場合は含まれる鉄分の15〜25%が吸収できます。
非ヘム鉄の場合は2〜5%が吸収できると言われています。
その為、鉄分の摂取にはヘム鉄を含む動物性食品を摂ることが重要です。
しかし、鉄分はタンパク質やビタミンCを一緒に摂ることで吸収率が高まります。
非ヘム鉄をもつ野菜にはビタミンCを含む食材がたくさんあります。ですので、お肉ばかりにならず一緒に野菜や穀物を食べることも大事なことです。
また、ビタミンB6やビタミンB12、葉酸、銅には血造作用があります。
血が増えれば酸素の循環量も増えますので、鉄分だけでなくビタミンB6なども摂るようにしましょう!
ヘム鉄
レバー・牛肉・鶏肉・牡蠣・アサリ・しじみ・マグロ・卵に多く含まれています。
特にレバーに多く含まれているとされ、レバーが苦手でなければレバーが一番のおすすめです。
貝系にも多く含まれているので、お味噌汁を貝のものにすることで鉄分を多く吸収することができます。
非ヘム鉄
ひじき・ほうれん草・小松菜・パセリ・レーズン・プラム・プルーンに多く含まれています。
中でもひじきがダントツで非ヘム鉄の含有量が多いです。
また、ほうれん草には葉酸も含まれており、血造作用もありますのでほうれん草もおすすめです。
ビタミンB6
魚、レバー、豚肉、バナナに多く含まれています。
血造作用があります。
ビタミンB12
貝類・卵・レバー、魚、牛肉に多く含まれます。
血造作用があります。
貝類・レバー・卵にはヘム鉄も含まれているので、貧血改善には最適です。
卵を食べるのでしたら、ケージなし(放牧)で育てられた卵がおすすめです。
こちらはおすすめの食事法「原始人食」でお話しています。
https://vegetables.yasaioisii.net/archives/3405/
タンパク質
鉄分の吸収率を高める作用があります。
豆類、乳製品、卵、魚類、肉類に多く含まれています。
胃の分泌を良くして吸収アップ
胃の分泌液が多くなると、鉄の吸収率がよくなります。
胃の分泌液を多くしてくれるのは、酸っぱい食べ物です。
例えば、梅干しやお酢、レモンです。
積極的に摂るようしていきましょう!
コンビニでも鉄分補給が可能です!
お昼はお仕事か学校など、外で食べる機会が多いですよね?
その場合、鉄分を多く摂ろうと思っても中々食材が見つからないこともあります。
そんな時でも、コンビニには鉄分を含む食材が販売されているので、食事の補助的に利用するといいと思います。
ウィダーイン ミネラル鉄分
ウィダーのミネラル(鉄分)に特化した商品ですね。
鉄分たっぷり 野菜一日これ一本
野菜townでも、野菜ジュースの中のおすすめとしている「野菜一日これ一本」の鉄分に特化したバージョンです。
野菜ジュース7本の成分など比較した記事はこちらです。
一日分の鉄分のむヨーグルト
鉄分に特化したのむヨーグルトです。こちらはヨーグルトも出ていますね!
Tropicana Essentials 鉄分
トロピカーナの果物ジュースを鉄分に最適化したジュースです。
・・・たくさん紹介しましたが、まだほんの一部です。
コンビニエンスストアには、よく見ると「鉄分を吸収すること」に特化したジュースがたくさんあります。
中々鉄分が取れない。。。とお悩みでしたら、コンビニの鉄分ジュースに頼るのもいいと思いますよ^^
本当に貧血がひどかったら病院に行くのも一つの手
病院に行くと、鉄分の錠剤を出してくれます。
毎日野菜ジュースに頼るのであれば、薬を処方してもらった方が安上がりです。
また、貧血の原因が、実は鉄分不足ではない可能性も否定できません。
「鉄分を摂るように心がけているけど、中々改善されないな・・・」と感じているようでしたら、一度病院を受診してみることをおすすめします。
貧血をさらに悪化させる食べ物
実は、食べ物の中には鉄分の吸収を妨げる作用があるものがあります。
玄米
玄米に含まれるフィチン酸は、鉄の吸収率を下げます。
しかし、発芽玄米は食べていただいて大丈夫です。
添加物:リン酸塩
食品添加物のリン酸塩も鉄分の吸収率を妨げます。
リン酸塩はハムやソーセージ、プロセスチーズなど、加工食品に含まれています。
「週刊現代」11月4日号で、リン酸塩は血管を詰まらせたり、骨が脆くなるなどの報道もされているので、避けた方がいい添加物です。
貧血対策・予防法まとめ
まずは、貧血は酸欠状態であることを知っておきましょう。
そして、酸素は血中の赤血球である「ヘモグロビン」で運搬されます。このヘモグロビンを作るのが鉄分です。
鉄分はヘム鉄と非ヘム鉄に分かれます。
また、鉄分を摂るだけでなく、血造作用があるビタミンB6・B12・葉酸も一緒に摂ることが必要でした。
特におすすめしたいのが「レバー」です。
ヘム鉄を多く含み、かつビタミンB6、B12、タンパク質を含んでいる貧血改善・予防に最強の食材です!
外出などで鉄分を摂ることが難しい時は、コンビニエンスストアでも鉄分のジュースが売られているので、食事の補助として摂ることもいいと思います。
忘れてはいけないのは、貧血改善は1日では治らないということです。
残念ながら、貧血に即効性のある食べ物は存在しないんです。
人間には貯蔵できる鉄の量が決まっています。1日だけ大量に鉄を摂ったとしても、余った鉄は全て排出されてしまいます。
そのため、「毎日鉄分を多めに摂る」という意識で継続していきましょう!!