わさびの「ツーン」とした香りがたまりませんよね?
わさびには種類があるのはご存知ですか?
一般的に「わさび」というと、いくつか種類がある中の「本わさび」のことを指します。
もしかしたら、チューブのわさびを使用している方も多いかもしれません。
チューブわさびのほとんどは「本わさび」とは言えず、風味が違うんです。
ぜひこの機会に「本わさび」の味や風味、効果効能を知っていただけたらと思います。
この記事ではこんなことがわかります。
- わさびの種類
- チューブわさびはだめ?
- わさびの栄養素
- わさびの効果効能
- 副作用はある?
- 1日のおすすめ摂取量
- おすすめ保存方法
本わさびは、栄養バランスを整えると同時に、体の中の細菌を殺菌してくれるなど、強い効果がある。
「本わさび」に興味を持っていただき、ぜひ試してみていただきたく思います^^。
文部科学省「食品成分データベース」
この記事の目次
わさびには種類がある!チューブはダメ?
わさびには種類があることをご存知でしたか?
種類によっては、この記事で紹介している「わさび」とは別のものになるので、まずはわさびの種類について知ってください^^。
- 沢わさび(水わさび)
- 畑わさび(陸わさび)
- 西洋ワサビ
沢わさび(水わさび)は、綺麗な流水の元で育つわさびのこと。
辛味や香りは別格で、流通量が少なく高価です。
「流水の元で育つ」と聞いても想像がつかないと思うので、画像で紹介します。こんな感じです^^。
自然の流水を畑に流しながらの栽培が必要です。
場所が限られているため栽培量が限られます。だから高価なんですね!
一方、畑わさび(陸わさび)は、湿気の多い畑で育てた育ったわさびを言います。
流水を用いる必要がないため、大規模で育てやすいという特徴があります。
沢わさびに比べると風味は劣りますが育てやすく、値段も安いです。
そして、この記事で紹介しているわさびである「本わさび」とは「沢わさび・畑わさび」両方を指します。
それに対して、西洋わさびは本わさびとは呼びません。
西洋わさびは「ホースラディッシュ」や「ワサビダイコン」と呼ばれることもあります。
見た目も違うので確認してみましょう。
画像左側の白っぽい色合いのものが、西洋ワサビです。
西洋わさびは寿司に使用するより、ローストビーフ等に使用されることが多いわさびです。
西洋わさびはわさびの中でも最も育てやすく、チューブに入っている「わさび」は西洋わさびであることが多い。
チューブのわさび(西洋わさび)は「本わさび」とは異なることが多いので注意してください。
沢わさび(水わさび)・畑わさび(陸わさび)・西洋わさびの違いを表でまとめておきます!
栽培方法 | 本わさび | |
沢わさび(水わさび) | 流水の畑 | ◯ |
畑わさび(陸わさび) | 水分(湿気)の多い畑 | ◯ |
西洋わさび | 水はけの良い畑 | × |
補足
チューブのわさびでも「本わさび」が使用されているものがあります。こちらは「今回紹介するわさびと同じもの」と思っていただいて大丈夫です^^。
わさびにはどんな栄養がある?
わさびにはこんな栄養が含まれています。
- カロリー・・88kcal
- タンパク質・・5.6g
- 脂質・・0.2g
- 食物繊維・・4.4g
- ナトリウム・・24mg
- カリウム・・500mg
- カルシウム・・100mg
- 鉄・・0.8mg
- ビタミンB1・・0.06mg
- ビタミンB2・・0.15mg
- ビタミンC・・75mg
- 葉酸・・50μg
ビタミンからミネラルまで、各栄養素が満遍なく含まれていることがわかります。
わさびがすごいのは、栄養バランスだけではありません。
あの「特有の辛味」にすごい効果があるんです。
殺菌作用や口臭予防・血栓予防や整腸作用まであるから驚きます・・!
わさびやにんにくなどの、独特な香りや味がするものは、強い効果効能があることが多いです。
わさびはその筆頭格!それほど強い効果がありますよ^^。
ここからは、わさびの効果効能を詳しく紹介します!
わさびに期待できる効果効能6選!
1、殺菌・抗菌作用
わさびの「ツン」とした香りや辛味はアリルイソチオシアネートによるものです。
アリルイソチオシアネートには、殺菌作用や抗菌作用があります。
大腸菌やO-157などの増殖も防ぐ効果があると言われています。
わさびと言えば、お寿司ですよね?
これは昔、お寿司の生魚を悪くさせなために、わさびを挟んだのがきっかけなんです。
今、お寿司にわさびが入っているのはこの名残なんですよ^^。
2、抗酸化作用(エイジングケア)
わさびに含まれる6-メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネート(6-MSITC)には、強い抗酸化作用があります。
ワインやチョコレートに含まれるポリフェノールにも、「抗酸化作用がある」と聞いたことがあるかもしれませんん。
わさびとポリフェノールの活性酸素(フリーラジカル)への効果は異なります。
ポリフェノールは活性酸素を「除去」するのに対して、わさびの6-MSITCは活性酸素の発生を「抑制」する効果があります。
活性酸素は、体の外(老化・シミ・シワ)などの原因になるだけではなく、体の内部(血管・内臓)もサビさせます。
体の酸化はあらゆる生活習慣病の原因になるんです。
6-MSITCの活性酸素を抑制する効果と合わせて、ポリフェノールによる活性酸素の除去を一緒に行えば、活性酸素による影響を大きく減らすことができます^^。
3、覚醒効果
わさびの香りには覚醒効果があることがわかっています。
滋賀医科大学の今井講師の研究によるものです。
「わさび」の刺激性臭気(イソチオシアン酸アリル:C4H5NS)を吸入した聴覚障害者と正常聴力者が睡眠から覚醒すること、覚醒に導く至適濃度が5-20PPMであることを明らかにし、聴覚障害者向けの警報装置を開発した。
引用:一般社団法人 国立大学協会
受験勉強や仕事で眠い時にわさびの香りを嗅ぐことで、目を覚ます効果が期待できますね。
起こしても中々起きてこない「子供や夫」の枕元に、わさびを置いてみるのもいいかもしれません^^。
4、口臭予防
口臭の原因は細菌です。
朝起きてすぐの口の中を想像してください。強烈な匂いがすると思います。
これは、夜寝ている間に口の中で細菌が繁殖するからです。
実は唾液には殺菌効果があります。
寝ている間(特に口を開けて寝ている方)は、唾液の分泌が少なくなるため細菌が繁殖するんです。
わさびには殺菌効果がありましたよね?
そのため、口の中の細菌を取り除いてくれるんです。
5、血栓予防(血液サラサラ効果)
血栓とは、血の塊です。血管に傷ができ、血小板が固まることで血の塊ができます。
血栓が脳の血管に詰まれば脳梗塞になります。
また、血栓が心臓の血管に詰まれば心筋梗塞にもなります。
わさびに含まれる「わさびスルフィニル」には、血液凝固を防ぎ血栓を作らせない効果があるんです。
特にコレステロール値が高い方は血栓ができやすいので、コレステロール値の高い方はわさびを積極的に摂るといいですね^^。
6、ニキビ・吹き出物の抑止
ニキビや吹き出物は毛穴に油がつまり、炎症を引き起こすことでニキビが出来上がります。
わさびに含まれる「わさびスルフィニル」には炎症を抑える効果があります。
肩こりや筋肉痛も炎症の一つです。
また、痛みがない「気づかない」炎症もあります。この気づかない炎症が「なんとなく体がだるい」という状態の原因と言われることもあります。
体の不調を感じる時は、わさびを摂ることで不調を改善できるかもしれません^^。
使いかけのわさびを保存する方法
生わさびを擦る際、一度で「全部擦る」ということはありません。どうしても余ってしまいます。
生わさびが最も弱いのは「乾燥」です。
そのため、水に濡らしたキッチンペーパーに包んで冷蔵庫保存をしてください。
これで数日保存できます。
より保存期間を伸ばすには、水を貼ったコップに、わさびを立てて保存することで1ヶ月以上保存できますよ^^。
お寿司店に行くと、生わさびをコップに立てて置いているところも多いです^^。鮮度を保つためなんですね。
また、生わさびは冷凍保存も可能です。
余った生わさびをラップに包んで保存しても大丈夫。
全部擦って、刷り終わったわさびをラップに包んで保存することもできます。
擦り終わったものを保存する場合、約1年保存可能です。
わさびは1日どれくらい食べるのが適正?副作用?
わさびの1日の適正量は3g(スプーン1杯程度)。食べ過ぎはよくありません。副作用があるからです。
わさびのイソチオシナネートやわさびスルフィニルは非常に刺激が強い成分です。
わさびの食べ過ぎで最も起こりやすい副作用は「味覚障害」。
昔、七味唐辛子を持ち歩き「どんな食べ物にも七味唐辛子を大量に入れて食べないと味がしない」という女性の報道を見たことがあります。
わさびを食べ過ぎることで、この女性と同じように味覚障害を起こし、普通の食事では味を感じなくなる可能性があります。
また、食べ過ぎにより下痢を引き起こす可能性もあるので、注意してください。
適正量は3g(スプーン1杯程度)です。
まとめ
わさびには3種類ありました。
沢わさび(水わさび)・畑わさび(陸わさび)・西洋わさびです。
この記事で栄養素や効果効能を紹介しているのは「本わさび」のことです。
本わさびは「沢わさび(水わさび)・畑わさび(陸わさび)」のことで、西洋わさび(山わさび)は含みませんので注意してください。
わさびは栄養バランスを整えると同時に、殺菌作用や覚醒作用、口臭予防などの効果も期待できる、すごい食材なんです。
しかし、いくら体にいい効果があるからと言っても、わさびは刺激が強いので食べ過ぎには注意してください。
スプーン一杯程度の3g程度にしてくださいね^^。
わさびは一見使い道が少なそうですが、お蕎麦やお寿司以外にも、お茶漬けやアボカド、おにぎりなどアレンジレシピがたくさんあります。
工夫によって生活に取り入れやすい食材です。
スプーン1杯程度のわさびであれば、体にいい影響がありますのでぜひ生活に取り入れていただければ嬉しいです^^。