とっても甘くて美味しいとうもろこし。
子供から大人まで、とうもろこしが嫌いな方はあまりいないのではないと思います。
そんなとうもろこしですが、野菜・穀物のどちらに属するのかが国で違うのはご存知ですか?
もし穀物に分類されるなら、お米と「とうもろこし」が同じ種類ということになります。
お米と「とうもろこし」が同じ種類と聞くと、違和感ありますよね。
私たち日本人には「とうもろこしが野菜売場にある」ので、野菜と思いがちですが実際はどうなのでしょうか・・・?
- とうもろこしは野菜?穀物?
- とうもろこしに含まれる栄養素は?
- 期待できる効果効能
- 美味しいとうもろこしの選び方
- おすすめの料理方法
実は「煮る」とうもろこしは栄養が失われている?なんて話もあります。
この記事を読んで、とうもろこし全部の栄養を摂っていきましょう!
文部科学省「食品成分データベース」
この記事の目次
とうもろこしは野菜?穀物?
とうもろこしは野菜というのが常識ですよね?
しかし、実はイネ科の穀物に属するんです。
その生産量は非常に多く、「小麦・米・とうもろこし」を世界三大穀物と呼ばれるほど多く生産されているんです。
栽培の簡素さや、炭水化物の保有量が非常に多い事から世界中で栽培されています。
人間が食べる以外にも、家畜の餌としても多く使われています。
また、遺伝子組み換え作物の対象としても注目されていますね。
キングコーンと呼ばれており、日本のお菓子などにも使われている事があります。
https://vegetables.yasaioisii.net/1007/
とうもろこしに含まれる栄養素は?糖質は?
とうもろこしは、穀物なので炭水化物が主な栄養素です。
人間にとって炭水化物から生まれる「糖」は大事なエネルギーなので、世界中で炭水化物の多いとうもろこしは大事に育てられているんです。
そんなとうもろこしにどんな栄養が含まれているかというと・・・。
- カロリー・・92kcal
- 糖質・・12.5g
- ビタミンB1・・0.15mg
- ビタミンE・・0.4mg
- ナイアシン・・2.3mg
- カリウム・・290mg
- 食物繊維・・3g
他にも、疲労回復効果の期待できる「アスパラギン酸(アミノ酸)」などが含まれています。
これから、一つ一つの栄養素がどのような効果効能が期待できるのか紹介していきます^^。
1.ビタミンB1でエネルギー増加!
ビタミンB1は、炭水化物(糖)からのエネルギー生成をする際に必須となる栄養素です。
ビタミンB1を多く摂取することで多くのエネルギーが生成されるので、「疲れにくい体」や「疲れを取り除く」効果があります。
また、余った糖は脂肪に変わります。
ビタミンB1を多く摂取することで、糖を多く分解するので生産される脂肪の量が減り、ダイエット効果が期待できます。
2.ビタミンEで抗酸化・エイジングケアが期待できる
ビタミンEは別名「若返りビタミン」と呼ばれています。
若返りビタミンと呼ばれるのは、抗酸化作用が強いからです。
活性酸素(フリーラジカル)は老化(シミ・シワ)の原因になります。
その原因を取り除くことができるので、ビタミンEは「若返りビタミン」や「エイジングケア効果がある」と言われるんです。
3.ナイアシンでダイエット効果が期待
ナイアシンはビタミンB群の一つで、かつてはビタミンB3と呼ばれていました。
ビタミンB群は糖や脂肪、タンパク質(三大栄養素)からエネルギーを作る際の必須栄養素です。
ナイアシンは糖などからエネルギーを効率的に作り出す効果があるので、疲れにくい体・疲れを取り除く・ダイエット効果が期待できます。
4.カリウムでむくみ改善・デトックス効果
カリウムは体から過剰な水分を排出する効果がある栄養素です。
お酒を飲むと、翌日顔がパンパンに腫れている・・・。
たち仕事の夜、足が象のようになっている・・・。
これらは過剰な水分が顔や足に溜まった「むくみ」の状態です。
カリウムはその溜まった水分を排出する働きがあるので、むくみ改善効果が期待できます。
また、過剰な水分は尿として排出するので、毒素排出(デトックス)効果も期待できます!
5.食物繊維で便秘改善とダイエット効果あり?
食物繊維は便の量を増やす「不溶性」ものと、硬い便に水分を与えて排便を促す「水溶性」のものがあります。
とうもろこしに含まれる食物繊維は「セルロース」と呼ばれ、不溶性の食物繊維です。
また、食物繊維はコレステロールの吸収を抑え・食後の血糖値の上昇を抑える効果があるとされています。
「GI値」という言葉を聞いたことがありますか?
GI値というのは、血糖値の上昇度を図る指標のことです。高ければ高いほど血糖値が急激に上がります。
血糖値が上がると、血糖値を下げるためにインスリンが大量分泌します。
その結果、体に多くの糖が吸収され肥満の原因になるんです。
食物繊維はダイエットにも効果が期待できるんです^^。
7.アスパラギン酸で疲労回復が期待できる
アスパラギン酸は、その名から予想がつく通り「アスパラガス」に多く含まれる栄養素です。
アスパラギン酸には利尿作用があり、体から毒素を尿と一緒に排出してくれる効果が期待できます。
また、体の疲労の原因と言われる「乳酸」を分解する効果があるので、疲労回復効果も期待できます。
とうもろこしは糖質ダイエットに向いている?
とうもろこしが糖質ダイエットに向いているかどうかは、糖質・カロリーを確認する必要がありますね!
とうもろこしの糖質・カロリーを紹介します。
とうもろこし1本の平均の大きさと可食部を考えると、とうもろこしの可食部は1本175kcal・15.5gとなります。
ご飯一杯が約220kcalですので、とうもろこし1本175kcalと考えるとカロリーは多めという事がわかります(汗)。
しかし、糖質15.5gというのは非常に低い数値です。
同じ穀物の食パン1枚では糖質26.6gあります。
とうもろこしは同じ穀物類の中では群を抜いて糖質の低い穀物と言えます。
カロリーは高めですが、「糖質制限ダイエット」にはぴったりの野菜と言えます。
赤ちゃんの離乳食にいつから使える?
とうもろこしは離乳食の定番です。
とうもろこしの甘さは赤ちゃんも大好き!
離乳食初期(生後5・6ヶ月)から始めていただいて大丈夫です^^。
ただ、とうもろこしは薄皮があり、薄皮を除くために裏ごししていくのが面倒です。
食べる量が多くなってきて裏ごしが面倒になったら「裏ごし野菜」を使ってくだださい。
多くの食材宅配サービスで「裏ごし野菜」を販売しています。
育児ではストレスがかかることも多いので、このようなサービスを利用するのもおすすめです^^。
また、とうもろこしはアレルギーが出にくい食材と言われていますが、アレルギーが出るかどうかはわからないので少しずつあげるようにして下さい。
美味しいとうもろこしの選び方
美味しいとうもろこしを選ぶには3つのポイントがあります。
- ヒゲの色と形
- 皮の色味
- 重さ
ヒゲがフサフサしていていて、ヒゲがよく枯れて褐色のとうもろこしを選んでください。
よく熟している証拠です。
また、皮が淡い緑色で筋が綺麗に出ているものがよく成長したとうもろこしです。
最後に、中がスカスカのものもあるので、ずっしりと重みのあるとうもろこしを選びましょう!
とうもろこしのおすすめ調理法!
とうもろこしを食べるというと、「茹でる」イメージが強いと思います。
しかし、それでは水溶性ビタミンであるカリウムやビタミンB1は水に溶け出してしまいます。
そこで、おすすめは蒸し焼きか、焼きとうもろこしです。
フライパンで「皮ごと」焼きながら、軽く水を入れて蓋をします。
蒸すことで非常に甘いとうもろこしが出来上がります。
かつ、水の使用も少ないのでビタミン等の欠損も少ないです。
焼くことでいい利点は「ヒゲが食べられる」ことです。
とうもろこしの「ヒゲ茶」が韓国を中心に愛飲されています。
とうもろこしのヒゲには強い利尿作用があり、膀胱を綺麗にすると同時に、毒素の排出もしてくれます。
ヒゲも一緒に食べると、体により良いとうもろこしの食べ方になります。
芯は捨てる?
とうもろこしの芯にも甘みが詰まっています。
硬く食べることはできませんが、スープにダシとして入れると甘みが強くなり美味しくなりますよ^^。
とうもろこしを美味しく茹でるポイントや茹で時間は?
とうもろこしを茹でるのは水溶性ビタミンがなくなってしまうのでおすすめできません。
でも、茹でたとうもろこしは美味しいですよね・・・・?
そこで、とうもろこしを茹でる際の美味しくするポイントを紹介しておきます。
ポイントはとうもろこしの薄皮を剥がさない事です。
皮と実との間に薄い皮があります。この皮を剥がさずに茹でてください。
薄皮を剥がさずに茹でる事で、風味が逃げずにジューシーなとうもろこしになります。
また、水から茹でながらでんぷん質をゆっくり糖化させるのが甘くするコツです。
茹でる目安の時間は、水に入れてから20分くらいです。
まとめ
とうもろこしは非常に甘く、子供から大人まで大人気の食材です。
とうもろこしは野菜かと思いきや、実は穀類に属するんです。
そのためカロリーは高めです。
しかし糖分は少ないので、糖質ダイエットをされている方にもおすすめできる食材です。
とうもろこしはカリウムやビタミンB1など水溶性の栄養素を多く含んでいるので、煮て甘みを出すのは勿体無いです。
おすすめは「炒め蒸し」です。
とうもろこしを皮ごとフライパンで炒めながら、水を少し入れ蓋をします。
この料理法ですと、ヒゲも食べることもできます。
ヒゲは利尿作用が非常に強く、韓国を中心に「ひげ茶」として愛飲されています。
ぜひヒゲごと食べて、とうもろこしの栄養を全部摂取していただけたらと思います^^。