「ししゃもは体にいいから食べなさい!」・・・と親から言われ、嫌々食べてきた方も多いと思います。
私もそんな一人です( ̄∇ ̄)
しかし、食材について勉強をすると、ししゃもの栄養価の高さに気づきます。
ししゃもは体を作る栄養素が豊富に含まれており、子供にぴったりの食材なんです。
ただ、ししゃもは食べすぎにも注意が必要な食材でもあります。
この記事では、ししゃもの栄養素や食べた際の効果効能を紹介しながら、美味しい焼き方や食べる際の注意点も紹介しています。
正しくししゃもを生活に取り入れていくためにも、ぜひこの記事を参考にしていただけたらと思います^^。
文部科学省「食品成分データベース」
この記事の目次
ししゃもはどんな魚?樺太ししゃもは別物!
ししゃもには、大きく分けて2つの種類があるのをご存知ですか?
- ししゃも(本ししゃも)
- 樺太ししゃも(カペリン)
スーパーなどで販売されていことが多いのは「樺太ししゃも」と言われるししゃもです。
本ししゃもは北海道の沿岸でしか取ることができず、漁獲量が決まっているため数が少なく値段が高いです。
つまり、スーパーで販売されているししゃもは本来のししゃもではないんですね・・・!
樺太ししゃもは、カナダやノルウェーで漁獲される、キュウリウオ目キュウリウオ科の海水魚のことを言います。
樺太ししゃもは鱗が細かく多く、食感も固めです。
一方、本ししゃもは鱗が少なく、肉が引き締まって「プリッ」としています。
なぜかというと、本ししゃもは川を上って産卵をします。
その川を上る過程の中で「身が引き締まる」のが理由と言われています。
ししゃもの栄養は?樺太ししゃもと本ししゃもを比較して紹介!
ししゃもは体に良いとして知られており、親から「ししゃもを食べないさい!」と言われてきた方も少なくないはずです^^。
そんなししゃもですが、「どんな栄養が含まれた魚なのか知っている方は少ない」のではないでしょうか?
そこで樺太ししゃも・本ししゃもの主な栄養素を比較して紹介します^^。
※100gあたりに含まれる栄養素です。また、一般的な調理である「焼いたもの」の栄養素を紹介しています。
本ししゃも(焼き) | 樺太ししゃも(焼き) | |
カロリー | 177kcal | 186kcal |
タンパク質 | 24.3g | 16.2g |
脂質 | 7.8g | 11.3g |
ナトリウム | 640mg | 770mg |
カリウム | 400mg | 210mg |
カルシウム | 360mg | 380mg |
鉄 | 1.7mg | 1.6mg |
ビタミンD | 0.6μg | 0.5μg |
葉酸 | 36μg | 20μg |
上の表を見ると、樺太ししゃもは本ししゃもに比べて、カロリー・脂質・ナトリウム(塩分)が多いにも関わらず、カリウムや葉酸などの栄養成分が少ないことがわかります。
ただ、樺太ししゃもは他食材と比較して、栄養成分に優れた食材ですよ^^。
樺太ししゃもはナトリウム・カルシウム・ビタミンD・鉄などなど、あらゆる栄養成分を幅広く含んでいます。
特に目立つのは「葉酸の多さ」と「カルシウム」の多さです。
葉酸・カルシウム共に体を作るために必須栄養素なので、親が子に「ししゃもを食べなさい!」という理由がわかりますね^^。
また、意外とカロリーも少ないです。
ししゃも100gというと、一般的な大きさのししゃもが5尾くらいです。
5尾あれば、かなりお腹も満たされると思います。これで180kcal前後ならカロリーは多くないと言えます。
ここからは、ししゃもを食べることでどんな効果効能が期待できるのか、紹介していきます^^。
ししゃもの効果効能4選!
1.骨や歯が強くなる!
ししゃもにはカルシウムが多く含まれています。
カルシウムは骨や歯の形成に作用する栄養素ということはご存知ですよね?
しかし、「カルシウムの吸収率は悪い」という話は聞いたことがないかもしれません。
そこで大切なのが、カルシウムと一緒にビタミンDを摂ることです。
ビタミンDはししゃもにも多く含まれており、カルシウムの吸収を助ける働きがあります。
また、ししゃもに含まれるマグネシウムも骨の形成に役立つ栄養素です。
ししゃもは骨や歯の形成促進に、心強い食材なんです^^。
2.血流改善効果が期待できる
ししゃもにはEPAが多く含まれています。
EPAには、血管中に血栓をできにくくする働きがあります。
また、EPAは赤血球に取り込まれ、赤血球の粘度を下げることがわかっています。その結果、血液の流れが良くなるんです^^。
3.アレルギー疾患の軽減
ししゃもに含まれるDHA・EPAは「オメガ3脂肪酸」と呼ばれています。
オメガ3脂肪酸は、アレルギー症状を起こす「炎症性脂質メディエータ」の働きを抑制することがわかっています。
参考:学校法人順天堂大学
4.リラックス効果が期待できる
リラックス効果は、ししゃもに含まれる「カルシウム」によるものです。
カルシウムは、実は血中にも存在しています。血中に存在するカルシウムを「カルシウムイオン」と言います。
カルシウムイオンは、精神の安定に関与します。
ししゃもはカルシウムも、カルシウムの吸収を助ける栄養素の「ビタミンD」も含んでいます。
イラっとすることが多い方は、ししゃもを生活に取り入れると良いですよ。
ししゃものふっくら美味しい焼き方。臭みを消す方法
ししゃもは臭いが少ない魚ではありますが、臭いが苦手な方も多いはずです。
そこで、臭いの消し方を紹介しながら、美味しい焼き方も紹介していきます^^。
魚には臭みがありますよね?これは「ジメチルアミン(トリメチルアミン)」という成分が原因です。
ジメチルアミンは魚の内側にも水分として含まれているため、塩を振るのが一番です。浸透圧の関係で、魚の水分が外に出てきます。
「ジメチルアミンは水に溶ける」という性質もあるので、塩を振って水分が出てきたら水で人洗いすると、臭いが気にならなくなります^^。
また、ししゃもの内臓が気になる方も多いです。
ししゃもにも内臓がありますが味はありませんし、非常に小さく食べても問題ありません。
そのため、ししゃもは内臓は取り除かずそのまま焼いてしまって大丈夫ですよ^^。
ししゃもの美味しい焼き方を紹介
ししゃもを焼くには、様々な調理器具がありますね!
ししゃもを焼く調理器具
- フライパン
- ホットプレート
- グリル
- オーブントースター
フライパンとホットプレートでししゃもを焼く場合、必ずクッキングシートを使用するようにしてください。
クッキングシートの上のししゃもを熱すると、最初は中から脂が出てきます。さらに焼くと脂が引いてきて、次第に焼き色がついてきます。
そこがししゃものぴったりの焼き具合です。反対側も同じように焼き色が付いたら出来上がりです^^。
グリル・トースターの場合、網目に軽く油を塗ってください。そうしないと、ししゃもと網がくっついてしまい身が崩れてしまいます。
あとは、15分焼くことで完成です。これで身が崩れていない、ふっくらしたししゃもが出来上がります^^。
ししゃもは一日の摂取量に注意!妊娠中は食べても大丈夫?
ししゃもはタンパク質やカルシウムなどの各種栄養素が摂れるものの、食べ過ぎには注意してください。
ししゃもにはプリン体や多くのコレステロールが含まれているからです。
ししゃものプリン体含有量は100gあたり149.6mgとされており、他の魚類に比べて高めです。
そこで、おすすめは1日5尾程度にしてください。
ししゃもは葉酸が含まれているので妊娠中の方におすすめです。
しかし、プリンやコレステロールの過剰な摂取は、妊娠中の方は特に控えた方がいいため1日5尾程度を守るようにしてくださいね^^。
まとめ
ししゃもには「樺太ししゃも」というカナダやノルウェーで摂れるししゃもと、日本で漁獲される「本ししゃも」の2種類があります。
本ししゃもは漁獲量が少なく、北海道でしか見ることはほとんどありませんので、ぜひ北海道に行かれた際は探してみてください^^。
ししゃもはカルシウムやマグネシウムなどのミネラル群や、ビタミン類が多く含まれています。
しかし、プリン体やコレステロールが多く含まれているため、食べ過ぎには注意してください。
調理する際に気をつけていただきたいのは、ししゃもの身が崩れやすいことです。
グリル・トースターを使用して焼く際には、網に油を軽く塗ってあげると美味しいししゃもができますよ^^。