玉ねぎは血液サラサラ成分で有名ですね!
また、辛味が強いはずなのに、加熱すると甘くなるという不思議な野菜でもあります・・(汗)。
しかし、玉ねぎに甘みを感じる時には、血液サラサラ効果なし!
と聞いたらドキッとしますか?
実は辛味にこそ血液サラサラ効果があり、甘くなった玉ねぎは血液サラサラ効果がほとんど期待できないんです。
この記事では、玉ねぎの栄養成分や効果効能、辛味成分の正体などに迫っています。
- 玉ねぎに含まれる栄養素は?
- 期待できる効果効能
- 辛さと甘さの秘密
- 美味しい玉ねぎの選び方
- おすすめの保存方法
- 効果的な食べ方の紹介。生がいい?
この記事を読んで、玉ねぎの効果効能を余すところなく摂れるようになっていただければと思います^^。
文部科学省「食品成分データベース」
この記事の目次
玉ねぎの栄養成分と効果効能を紹介!
玉ねぎに含まれる主な栄養成分はこちらです。
- 硫化プロピル(硫化アリル、辛味の元)
- ケルセチン
玉ねぎはビタミンやミネラルといった栄養素は特別多い訳ではありません。
しかし硫化プロピルとケセルチンがすごいパワーを秘めているんです!
硫化プロピル(硫化アリル)の効果効能は?
硫化アリルは2つに分けられます。
- アリイン
- 硫化プロピル
玉ねぎに含まれているのは「硫化プロピル」です。
「アリイン」は主にニンニクに含まれる栄養素です。
玉ねぎとニンニク両方とも似た辛味を感じますよね?それは、同じ硫化アリルだからなんです。
硫化プロピルにどんな効果効能が期待できるかというと・・・。
- 血液サラサラで生活習慣病予防
- 体の糖や脂質を減らす
- ビタミンB1の効果アップ!
硫化プロピルには「血液の凝固を抑制する」効果があります。
その結果、血流が良くなり心臓疾患・動脈硬化・脳卒中といった生活習慣病の予防が期待できます。
また、硫化プロピルは血中の糖や脂質を減らす効果が期待できます。
硫化プロピルとビタミンB1は非常に相性の良い栄養素です。
硫化プロピルはそのビタミンB1の吸収率を高める効果があるんです。
ビタミンB1は糖や脂質からエネルギーを作る際の必須栄養素です。
ビタミンB1を多く摂ることでエネルギーを多く作り出すことができ、疲れを解消できます。
また、余った糖は脂肪になるので、エネルギーに効率よく変換されることでダイエット効果も期待できるんです。
ケルセチンにはどんな効果効能がある?
ケルセチンはブロッコリーにも含まれる「ポリフェノールの一種」です。
ポリフェノールと聞くとワインが思いつくと思います。
体にいいからという理由でワインを飲む方が増えていませんか?
ワイン売り場に行くと、「ポリフェノール含有量」を前面に出したワインが多く売られています。
それほどポリフェノールは体に良いということで注目されています。
ポリフェノールの一番の効果は抗酸化です。
人間は酸素からエネルギーを取り出していますが、エネルギーを作り出す際に必ず活性酸素(フリーラジカル)を生み出します。
活性酸素(フリーラジカル)は身体中を衰えさせる効果があります。
体の酸化は老いの原因と言われ、シミ・シワといった外見の老化。
さらに、内臓や血管など体の内部も老化させ生活習慣病の原因です。
ポリフェノールを摂ることで老化を緩める効果が期待できるので、ぜひ摂っていきたい栄養素です。
また、ケルセチンにも血液をサラサラにする効果も期待できます。
玉ねぎはどんな野菜?種類は3つ?
玉ねぎは多くの家庭でよく使用される野菜です。
加熱すると甘みが強くなり、味噌汁・カレー・炒め物など様々な料理の利用されます。
玉ねぎにはいくつか種類があることをご存知ですか?
大きく3つに別れています。
- 黄たまねぎ・・辛味が強い。硫化プロピル豊富
- 白たまねぎ・・辛味が弱く、甘い。生食に最適
- 紫たまねぎ・・ポリフェノール (ケルセチン)豊富
黄玉ねぎは一般的に私たちが食べている玉ねぎです。
辛味は強いですが、熱を加えると辛味は甘さに変わります。
葉たまねぎも黄たまねぎの一種です。
一方、白たまねぎは甘みが強いため、生食(サラダ)に最適です。
「サラダたまねぎ」という品種もあり、こちらはより甘みが強くサラダに最適です。
紫たまねぎは「アーリーレッド」という名前でスーパーで販売されていることが多いです。
紫色の野菜は多くのポリフェノールを持っていることが多く、抗酸化作用によりエイジングケア効果が期待できる品種です。
玉ねぎの主要な産地と旬は?
玉ねぎの生産量が最も多いのは北海道です。
玉ねぎの約5〜6割が北海道で生産されています。続いて佐賀県・兵庫県と続きます。
玉ねぎの旬は生産場所によって変わりますが、北海道産の場合には8月〜4月までが美味しい玉ねぎを取れる時期とされています。
加熱すると甘さが出るのはなぜ?
玉ねぎは辛いので信じられないかもしれませんが、すごい量の糖分が含まれています。
玉ねぎには100gあたり7gの糖分が含まれています。
これはフルーツ並みです。
- 玉ねぎ・・7g
- キウイフルーツ・・9.8g
- スイカ・・7.6g
- なし・・8,3g
こうして比較してみると、玉ねぎが持つ糖分は「フルーツとほとんど変わらない」ことがわかると思います。
たまねぎを熱して甘みが出るのは「辛味が抜けるから」です。
辛味の成分である「硫化プロピル」が熱で揮発や分解し、糖が外に出てくるので甘みが強くなります。
ただ、辛味こそが玉ねぎの血液サラサラ成分の元なので、それが抜けてしまうのは勿体無い気がしますね・・・。
美味しい玉ねぎの選び方
美味しい玉ねぎを選ぶポイントは3つです。
- 重さ
- 頭部の硬さ
- 皮の鮮度
中身がスカスカの玉ねぎは美味しくありません。
重みをずっしりと感じる玉ねぎは中身が詰まっているので、美味しい可能性が高いです。
また、先端部を触ってやわかいものは鮮度が悪く、腐っている可能性があります。
最後に皮を見て下さい。
皮が乾いていて、艶がしっかり出ているものが美味しい玉ねぎです。
濡れた質感やボロボロの皮の玉ねぎは鮮度が悪い可能性があります。
中身がピンク色や紫色に変化しているのはなぜ?
玉ねぎを切ったら「中身が紫色やピンク色をしている」ということありませんか?
これは、ポリフェノールの一種である「アントシアニン」や催涙物質の「プロパンチアール・S・オキシド」の着色が原因です。
本来玉ねぎが持っている色素が中身に着色してしまっただけなので、食べても問題ありません。
玉ねぎのおすすめの保存方法
玉ねぎは湿気に弱いので、新聞紙などで包み常温保存がおすすめです。
常温保存で約2ヶ月保存できます。
ただし、蒸し暑い夏場は野菜室で保存して下さい。
野菜室保存の場合は1ヶ月が賞味期限です。
また、使いかけの玉ねぎの場合は、しっかり水気を切ってラップに入れて冷蔵庫保存をして下さい。2〜3日保存できます。
補足
玉ねぎを冷やすと辛味成分の「硫化プロピル」の働きを弱めることができます。生のままサラダなどに使用する時は、冷蔵した玉ねぎが食べやすくおすすめです。
冷凍保存の方法は?甘みが増す!?
玉ねぎを冷凍保存する時は、カットしてフリーザーバックに入れて保存して下さい。
約1ヶ月保存可能です。
玉ねぎはカットしなければ1ヶ月以上持つので「保存期間」という意味ではメリットがありません。
しかし、カットした玉ねぎはそのまま料理に使えるので、料理時間の短縮という意味では効果があります。
玉ねぎの効果的な食べ方は?
玉を熱したり、煮る料理はおすすめできません。
玉ねぎの健康効果は「硫化プロピル」による血液サラサラ効果です。
硫化プロピルは熱で分解してしまう上、水には溶け出してしまう成分です。
しかし生で食べようにも、辛くて食べにくいのが難点です・・・。
そこでおすすめは食事前に冷蔵庫で冷やしてサラダに使用するのがおすすめです。
冷蔵することで、硫化プロピルの辛味を抑えることができます。
また、水に軽く漬けるだけでも辛味成分を抑えることができます。
硫化プロピルは少し流れ出てしまいますが、さっと水に漬けるのもおすすめです。
玉ねぎの酢漬けはダイエット効果あり?
玉ねぎの酢漬けは、豆腐にお肉に乗せたり様々な利用方法がある一品です。
硫化プロピルが酢に流れ出てしまうのが気になりますが、酢や玉ねぎの「ケセルチン」にはダイエット効果が期待できます。
作り方は非常に簡単です。
玉ねぎ1個をスライスして、酢200mlと一緒にフライパンで加熱します。
5分くらい煮立ったら清潔なビンに入れて、はちみつ大さじ1を入れれば完成です。
はちみつを入れることで、まろやかで食べやすくなります。
玉ねぎ皮茶で血液サラサラ!
玉ねぎの皮には「ケセルチン」が多く含まれています。
中身より皮の方がケセルチンが多く含まれているんです。
ケセルチンは抗酸化作用や血液サラサラ効果が期待できる成分です。
この皮を捨ててしまうは勿体無い!・・・そこで考えられたのが玉ねぎ皮茶です。
作り方は非常に簡単。
玉ねぎ2個分の皮と、水500mlを用意して下さい。
その水を沸騰させ、皮を入れて5分ほど煮たら完成です。
辛味が気になる場合には、はちみつやレモン水を入れることでまろやかになります。
玉ねぎを切っても涙を出なくする方法
玉ねぎを切って涙が出るのは、辛味成分である「硫化プロピル」が目に付着するからです。
包丁で玉ねぎを切った時、細胞が傷つくと同時に硫化プロピルが飛び散るんです。
玉ねぎの細胞を傷つけないよう優しく切るのがおすすめです。
力を入れずに、包丁を前にスライドしながら切ってみて下さい。
ほとんと音もなく切れるはずです。これでかなり涙は軽減されるはずです。
また、繊維にそって切る方法も細胞を傷つけないので、硫化プロピルの拡散を防ぐ効果があります。
玉ねぎを使った簡単おすすめレシピを紹介!
玉ねぎを使用して簡単にできるレシピを2つ紹介します!
- カツオと水菜とミョウガの薬味サラダ
- 【1から作る】我が家のハッシュドビーフ
1.カツオと水菜とミョウガの薬味サラダ
水菜とカツオと玉ねぎで簡単に作れるレシピです!
ドレッシングに玉ねぎを入れることで、さっぱりしてご飯がどんどん進むサラダです^^。
- 水菜を一口大・玉ねぎをスライス・カツオを一口大に切る(みょうがと玉ねぎは水にさらして、辛味を抜いておいてください)。
- 和風玉ねぎドレッシングを作る
- サラダ→カツオ→ドレッシングの順に皿に盛って完成
2【.1から作る】我が家のハッシュドビーフ
レトルトなどを使わずに作っている我が家のハッシュドビーフのレシピを紹介します。
- 食材を切る。牛薄切り肉に塩胡椒し、小麦粉をまぶして揉み込む。
- デミグラスソースを作る。
- 食材を炒め、デミグラスソースを加えて煮込む。
- とろみがついたら皿に盛り、ご飯にパセリをかけて完成。
まとめ
玉ねぎはビタミンやミネラルは多く含まれていません。
しかし、辛味の強い成分の「硫化プロピル」と「ケセルチン」が良い健康効果をもたらしてくれます。
血液サラサラ成分による生活習慣病の予防効果・ダイエット効果・疲れの除去などが期待できます。
玉ねぎパワーの源である硫化プロピル・ケセルチン共に、熱に弱く水に溶け出す性質があります。
そのため、最もおすすめなのは「生」で食べることです。
辛味が気になる場合には、非常に細くカットするか、玉ねぎを事前に冷蔵庫で冷やすことで辛味を抑えることができます。
また、さっと水に漬けるだけでもかなり辛味は変わるので試してみて下さい。